先週からの流れを受けて、いよい千遥と再開するエピソードが。
正直なところ、注目していることが1つ。
妹千遥を演じた“清原伽耶”となつの“広瀬すず”の演技。
今をときめく大人気女優2人のがっぷり4つの演技がどれほどのものなのか興味津々で。
15分の放送枠の中で描かれた内容にしては、ずいぶん濃くいろいろなことが語られていた。
目次
女優清原伽耶と広瀬すず
朝ドラの特徴で、演じている役者たちの物語の中の年齢と実際の見た感じがまるで一致していないこと。
彼女たちは21歳と17歳が現在の年齢だが、物語上は38歳ぐらいと 35歳ぐらいのはず。
およそ中年に差し掛かる女性の雰囲気は、まるでしないところが朝ドラらしいところ。
さて2人が再開するシーン。
なつがあふれ出る涙をこらえきれないのに対して、感情を隠すようにこわばった表情の千遥。
実は、物語が進むとよくわかるのだが、千遥の家庭には少々困った理由があったのだ。
そして、なつぞらのコンセプトとして千遥は自分が戦災孤児であることを隠し通す内容だった。
それゆえに、娘千夏にも全く何も告げておらず、突然 なつたちに会うためにはある程度説明なり、予備知識なりがなければ唐突な物語になってしまう。
女優“清原伽耶”は表情で様々な感情表現を試みていた。
出会いのシーンで彼女の心の中にあったのは、娘千夏が違和感を抱くことなくなつと面会できること。
そして、自分自身も会いたいとは思っていたが、初めて何十年かぶりにあったので驚きの方が先に立ってしまったこと。
自分自身の複雑な家庭事情があるので、そのことを考慮するとこの先 何度も会えるかどうかがはっきりしなかったこと。
これらの複雑な複数の事柄を表情、特に眼差しで演技しようとしていた。
対する広瀬すずは念願の妹に会えた感動で感激を隠し切れない。
この2人の演技には、大きな特徴が見て取れた。
1人は溢れんばかりの嬉しさと、もう1人は困惑とわずかばかりの恐れ。
この感情の差は決定的なものだと思われる。
しかし、間違いなくここから1つのエピソードが描かれることに。
花を添える子役たち
子役で出演している粟野咲莉ちゃんと 増田光桜ちゃん。
重要な役柄を演じているのだが、子役らしく屈託ない演技が好感を持てる。
特に咲莉ちゃんは子役時代のなつのときから 2度目の出演で、違う人物を演じている。
よく物語に花を添えるのは子役と動物といわれるが、まさに地でいっている。
この子供たちの存在がなければ物語自体が進んでいかない。
清原伽耶はこの間までやっていた時代劇でも子役と絡むシーンが多かった。
その時に共演していた子供が田中乃愛ちゃん。
この小さな女の子は、千遥の子役時代の役者さん。
子役はたくさんいるはずだが、ここら辺のドラマで出てくるのはほんの数名。
演技力もさることながら、ご縁と言うべきものか。
見えてきた千遥の家庭事情
千遥がマコプロダクションから戻って千夏ちゃんにつげたこと。
まだ、なつの事は子供時代の友達としか言っていなかったが、千遥の夫婦関係が既に冷え切っていて離婚を前提とするような内容。
ネタバレだが彼女の夫は、他に女性を作っていて そこに一緒に住んでいるようだ。
店は妻に任せっきり。
小料理屋“杉の子”が千遥の働く店だが、もうそこへは寄り付かないとの事。
その家庭事情を千夏ちゃんに話すのだ。
きちんと家族を作ってあげられなかったことを千夏ちゃんにわびる千遥。
“私がいるよ”と千夏ちゃん。
なつぞらのほぼ最後のほうになるエピソード。
またネタバレで恐縮だが千遥となつたちはまた子供の時のように親しい間柄に戻ることができる。
<p記憶力の維持と目の疲労感に+【思い出の助け】 >そのためになつたちが一肌 脱ぐのである。
「大草原の少女ソラ」の底力
昨日の放送で、この物語の最初のさわりの部分が描かれていた。
さまざまな反響があったらしい。
驚くほどの完成度の朝ドラ発のアニメーションである。
ネットで調べてみるとこの物語をきちんと30分枠で放送してほしいとの書き込みがたくさん。
なつぞらの中でもこだわりの渾身の作品とされている。
実は、最初の放送では視聴率がいまいちとのことで、皆が少しがっかりした様子もあったのだが、口コミの評判がどんどん広まって今ではファンレターの数も大変なもの。
支持している人がたくさんいることが、しかも支持してくれている意思表示をしっかりと伝えてくれることが何よりも制作スタッフの励みに。
最後に来たこのアニメが、なつぞらのメインのテーマをきちんと纏め上げる仕組み。
なつぞらのメインテーマは家族
そのことが全編通じて描かれてきた。
残りの放送回数はもうじきラスト10回になる。
あともう一つ2つのエピソードが描かれて物語は千秋楽となるのだ。
ついに長かった物語もあっという間に終わった感があるね。
ちょっと早いけど、“楽しませてくれてありがとう”と言いたい。