昨日の物語で紹介してもらった高梨一太郎先生。
早速の依頼で頼まれたのは船頭可愛やへの作曲。
さすがに売れっ子作詞家なだけあって、歌詞から伝わってくる思いはひしひしと。
今日のエールではいくつかのエピソードがあるが、音ちゃんのヴィオレッタの稽古の様子と、祐一君の記念すべき2番目のレコーディングについて。
しかしこの2枚目のレコーディングがうまくいかなければ祐一君にとっては万事休すのピンチが訪れることに。
目次
船頭可愛や
祐一君が高梨先生に依頼された歌詞がこちら。
これはオリジナルのものだけれど、ちゃんと音源が残っていたのでそちらを紹介できる。
なんともほんわかしたほっこりする歌い方
昭和の初期でこういった芸者さんが歌を歌うようなことがかなり流行った時代。
叙情的で、もちろん可愛らしさも感じる。
ちなみに先生の詩がこちらになる
作詞:高橋掬太郎
作曲:古関裕而
夢もぬれましょ
潮風夜風
船頭可愛いや
エー 船頭可愛いや
波まくら
千里はなりょうと
思いは一つ
おなじ夜空の
エー 同じ夜空の
月を見る
独りなりゃこそ
枕もぬれる
せめて見せたや
エー せめて見せたや
わが夢を
作詞が高橋掬太郎(たかはしきくたろう)となっているが、この方が実際のモデルでエールでは高梨一太郎と。
この時代の歌詞って今とは違ってずいぶん味わい深いとは思わないか。
もっとも今こんな作詞をしても誰も見向きもしないだろうけど。
今この歌を見るにつけ、日本人の心の中にどんな風景が描かれているのかが本当によく伝わってくるのでは。
今の世の中なら大抵のものはグローバルに世界中に広まるのでどこへ行っても通用するようなものが多いと言える。
祐一君にとっては失敗の許されない緊張の続く作曲になる。
音ちゃんのシビアな稽古
もともと音ちゃんは実力でヴィオレッタの役柄を勝ち取ったわけではない。
1回の表現にかける集中力と 勝負強さ。
その勢いで勝ち取ったのが今回の主役。
いざ稽古が始まってみるとどうしても技術的に追いつかない部分が発生することに。
気の毒だけれど一つ一つ身に付けていくしかない。
どれだけの稽古の期間があるかわからないが果たして間に合うかどうかも定かでは無いところが、たまたま環先生に実戦に即したアドバイスをもらうことに。
また日本国内では発売されていない双浦環さんの椿姫のレコードも貸してもらえることに。
お手本を示されれば随分と参考にはなるよね。
プロの声楽家のこだわりは、何よりも本人とその周りが完璧なパフォーマンスを要求することで成立している。
そんなにこだわらなくてもと思わないでもないが、プロとは基本そうしたもの。
こだわりと執着で出来上がった世界。
納得できなければ決して先へ進むこともままならない。
鉄男君の新商売
福島の会社を辞めて上京した鉄男君。
屋台のおやっさんと世間話をしているうちに、屋台そのものを引き継ぐことに。
生活のために仕事をしなければならなかったので、渡りに船とはこのこと。
特に時間がある程度自由になること、それほど難しくない仕事なこと。
作詞家をこなすためにはちょうど良い案件だったかも。
ここへは久志君も祐一君もやってくる行って見れば福島三羽ガラスのたまり場。
ここで祐一君は、船頭可愛やの作曲を依頼されたことを報告するのだ。
興味津々の2人はレコーディングの場に押し掛けて現場を取材しようとまでする。
レコーディングに採用された歌手って?
ちなみにこちらがオリジナルの音丸さん。
ちょっと調べてみたら、やっぱり最初から芸者さんではなかった。
実家は履物屋で彼女自身は小唄とかの経験があって実力を評価されていた。
レコーディングに際して芸者さんを歌手として読んだなら、その必要経費が莫大な金額になることを避けるために芸者以外の歌の上手な女性をわざわざ見つけたらしい。
芸者さんを雇うとおひねりで多額の費用が必要になったかららしい。
エールで藤丸の役どころで出ている彼女。
井上希美(いのうえのぞみ)
名前を存じ上げなかったので調べてみることに。
そしたらなんと劇団四季の舞台に出演。
それも美女と野獣のヒロインベルの役柄
伝統の劇団で主役を張るくらいだからそれはもう実力者であることには違いない。
なるほどと納得することしきり。
やっぱりこういった役者さんを巧みに起用できるのがNHKの朝ドラの強み。
設定の事はともかく歌に関しては素人である人は少数派だね。
音ちゃんを演じている二階堂ふみが行ってみればアマチュアの領域なのかも。
それから毎朝見ているこのドラマで最初のタイトルコールの後に出演者が一覧で表示されるがその中で1人知った名前があったので調べてみることに。
コロンブスレコードの録音室で、録音ディレクターをやっていたおじいちゃん。
実はこの彼が私的には超有名人。
私が中学生の頃のテレビドラマ。
柔道一直線
柔道を題材にした物語だけれど主人公が繰り出す技が空気投げとか地獄車とか、知ってる人もいるのかも。
東京オリンピック直後くらいの時代設定で描かれたドラマだと思った。
その時の主役だった一條直也?だと思ったけれど。
毎日見ていると所々に意外な発見があったりして。
さて、今日の最後で祐一君の万事休すの状態が描かれていたね。
一体どんな助け舟が入るんだろう?