昨日終わったばかりの大相撲初場所。
コロナの影響もあり、また横綱を始め休場力士が過去最高となって、最初はほとんど期待が持てないと思っていたのだが。
フタを開けてみて何番か見ているうちに思ったよりもいい相撲がたくさんあるんだと。
特に大関がいまひとつ振るわなかった割にはその下の三役たち、また何人か好調を維持できた力士たちもいて、思った以上に盛り上がったと感心したが。
その中でずば抜けた充実感を出していたのが前頭筆頭大栄翔。
追手風部屋は今場所は十両優勝もあったりして、部屋そのものが好調を維持できていた。
なんといっても大栄翔の躍進は驚くことばかり。
目次
■□━━ 急げ、ドメインは早い者勝ち! ━━□■
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快進撃を続けた大栄翔
最初から全勝街道をまっしぐらしていた。
私の印象でも正直なところそれほど目立たない感じがしていた。
そんな中でも着実に実力を培ってきたと見えて、相撲振りを見ていても突き押しで前に出ていく圧力はかなりなもの。
特に大栄翔の番付は前頭筆頭なので、この地位は実は、三役あるいは横綱大関にとっての最初の対戦相手となる。
正確には前頭筆頭から4枚目までくらいが上位陣の対戦相手として組まれる場合がほとんど。
したがって通常の序列から行けば、この前頭の上位に位置する力士たちは大抵前半戦は勝つことができずに負けが込んでいくことに。
大栄翔はこの序盤戦を全勝でやり過ごすことができた。
これは両横綱が休場していたことと、大関がそれほど振るわなかったことも理由に挙げられるだろうが、何よりも本人の迷いのない相撲が好結果をもたらす最大の原因だったはず。
とにかく立ち会い当たってから、両腕の回転の良いつっぱりは前傾姿勢も相まって、相手を簡単に弾き飛ばすだけの破壊力が。
13勝2敗の成績を上げることができたのだ。
迷わないこと自分の相撲を取りきることが彼の目標だったと聞いている。
勝ち星が重なるにつれて通常だと優勝等のことを考えて雑念が湧いてくるのだがつとめて自分の相撲に集中しようと毎日気持ちを引き締めていたらしい。
努力が実を結ぶのは普段からしっかりと稽古をしていた証拠。
努力が報われるのはなににもまして嬉しいだろう😊
明暗を分けた大関たち
先場所優勝して横綱挑戦が話題となっていた貴景勝。
結果は無残なものとなった。
2勝8敗の後、ついに休場することに。
なんと驚くなかれ来場所はカド番。
負け越せば大関から脱落するのだ。
勝負の世界とはいえ厳しいことこの上もない。
この2人の大関は無事勝ち越すことができて、身分も安泰となったが、やはり序盤戦の取りこぼしが響いて、優勝争いにはいまひとつ及ばなかった。
特に最初、朝乃山はなかなか調子が出ずに、かなり苦労しているようにも見えた。
また正代は破壊力が十分な割には相撲に雑な印象を受けた。
両大関ともに場所前に十分な稽古を積むところまでは至っていない。
コロナ騒動のせいで出稽古が禁止されているので。
部屋の中だけで行う稽古だけでは、どうしても実践感覚をつかみにくいだろう。
かつての大横綱と呼ばれた千代の富士などは毎日のように出稽古に出かけていったと聞いている。
普通そういう事は親方が主導する。
頭から禁止されれば、その部屋の中にいる力士を捕まえて稽古をするしかない。
部屋の状況にもよるが、稽古になるような相手がいない場合がほとんどではないか。
コロナが始まってからの各
力士の相撲振りを見ていても、相撲について深く追求できていないような印象を受ける場合が多かったと思う。
後がなくなった両横綱
2人の横綱はここ何年間かまともに相撲が取れていないはず。
給料だけをもらっている状態が長く続いていて、周りからの非難もかなり多い。
昔の横綱と違って引き際はあまり心得ていないように思う。
昔の横綱はちょっとでも力が衰えると、その段階ですぐに引退を宣言したもの。
モンゴル力士にはそのような日本人の引き際の美学は存在しないようだ。
しかし、そんな彼らを受け入れて活躍させている日本人の側がとやかく言ったところでしょうがないのかもしれない。
すでに横綱審議委員会からいくつかの注文を出されているので、この3月で結論を出さねばならないだろう。
白鵬はコロナに感染してやっと今稽古ができつつあると聞いた。
鶴竜はどうやらまだ本格的な稽古にはなっていないと聞く。
鶴竜は私の印象としては3月場所も無理なのではと感じる。
はっきり言って引退すべき。
それは白鵬とて同じ。
横綱は全ての面において横綱としての品格が求められるのだ。
1番美しくあらねばならないのは引き際。
古い体質の日本人である私はそのことを確信している。
世代交代は進む
大栄翔をはじめ、実力を備えつつ魅力ある力士がたくさん出てきたと思う。
また照の富士や、 明瀬山などベテランが復活した力士の活躍も興味深い
場所が始まった時は過去最高の休場力士がいて、とてもじゃないが相撲にならないだろうと思っていたのだが。
始まって何日か見続けているとそれなりに面白さを感じる。
場所中のネット記事をいつもチェックしていたが、正面の桟敷に座っていた女性なども話題に上っていた。
一般のお客さんとの事だが背筋をきちんと伸ばして正座をして毎日それなりにおしゃれをしてマスクをして相撲観戦をしていた。
実はこの席に毎日座れる事は普通の人ならありえないので、またテレビにも映らない日はなかったと思う。
勇気を振ってとある相撲記者がインタビューをしたらしいが、一般人とのことで詳しい事は教えてもらえなかったそうな。
いろんな意味で話題満載の場所だったが、この3月また新たな時代が開かれるのではと感じる。
世代交代が少しずつ進んでいると感じつつも、古いしきたりはきちんと残っているので、まだ相撲人気はそんなに捨てたもんではない。