青柳家のこじれ切った親子関係。
重子と和彦の母子の関係は、収集不能なように思われた。
しかし、この物語は必ずエピソードの最後にちょっとしたどんでん返しが用意されている。
脚本家書き下ろしのこの作品は、流れが想定できてしまうところが、悪い面であり、良い面でもある。
その象徴となるべきシーンは沖縄でもたらされた。
良子は石川家の嫁として何とかして存在意義を確立したい。
彼女なりの全力の努力が詳しく描かれていた。
相変わらずの石川家の長老たち。
ここで、物語の流れを180度ひっくり返す大変な事態が。
それは、石川家の男性と女性の家族たちのそれぞれの胸の内。
ここがなんともありえないような流れで、見ていてちょっとびっくり。
さて、和彦は自分の母親との関係を暢子にさとされて短い手紙を書くことに。
その手紙には暢子お手製の御三昧料理が添えられて。
結婚には反対の姿勢を貫く重子。
しかし、暢子の料理のおいしさは理屈抜きに人を納得させる力が。
なるほどと思わせるような流れだが、今週和彦と暢子の結婚を祝福してもらえるようなことにはならなかったね。
この時代は、女性たちの社会進出が好実に実感でき始めた頃。
数は少ないけれど、女性の経営者とか、政治家などちらほら出始めていた頃。
物語の性格からいってそこまで奥深い社会描写はありえないと思いつつ、私の経験から見て沖縄出発のこの物語は、食べ物の持つ力、女性と男性が協力しあえる社会。
大きなテーマを感じ取ることができる。
目次
良子の起死回生
良子は活動な性格そのままに負けず嫌い。
人から命令される事は嫌い。
自分がこうだと思ったことを頑張ってなんとしてもやり遂げたい。
その性格が今回も遺憾なく発揮された。
石川家の嫁なら御三昧が作れて当たり前。
その一言が彼女の負けん気に火をつけた。
しかし、ぶっつけ本番で手の込んだ伝統料理はハードルが高い事は否めない。
とにかく、何とかして形あるものを提供して、周りの人たちに認めてもらいたい。
その一心で、必死になって料理を。
暢子のように上手にはできなくても、心を込めて頑張ればそれなりのものが(汗)
石川家の内実
本来の流れからだと、良子と博夫は石川家に出入り禁止になっても仕方がなかったかも。
この流れを一変させたきっかけは、博夫の申し開き。
良子と家族になったのでこれからも頑張る
その時の覚悟をしっかりとみんなの前で披露。
その言葉に反応したのがおばぁのウシさん
博夫の前では、男尊女卑で威勢の良かった男たちも、おばぁの前ではまるで借りてきた猫。
逆らわないばかりか、すべての意見に賛成して、しかも自分らの発言も簡単に撤回。
なんだかんだ言っても石川家はかかあ天下な家庭だったことがよく見てとれる。
おそらく脚本家一流のユーモアだったんだろう。
今更、弁解してもしなくても、中身がよくわかったので、良子たち夫婦にもやっと安心できる未来が訪れたかもしれない。
お世辞にも見栄えは良くなかったが、1工夫された味付けは、申し分のないものだったようだ。
恐々と手を出した家族たちも皆納得。
良子と暢子
暢子は良子から御三昧の作り方の連絡を受けたときに、まず一言。
ねーねーには無理やっさ〜
今日は遅いから明日にすれば😅
明日じゃ間に合わないから今‼️
実はこのやりとりで暢子は重子への料理のヒントをもらっている。
自分が1番自信のあるものを提供するのが一番説得力があるだろうと。
その考えは見事に当たっていたかも。
良子や暢子のルーツとも言える存在かもしれないね。
戦前から続く沖縄の歴史は、このようなお年寄りたちがしっかり務めを果たしてきた結果なのかも。
子供をもうけ、家庭を守り、男たちを支え続けてきた。
周りが何を言おうとも、彼女たちが歴史の証言者になるのは当然かもしれない。
暢子と良子は距離が離れていても姉妹としての絆は間違いのないものだった。
ついでだから参考までに、賢秀は相変わらず千葉の養豚場以外に行くところはない。
こちらの清恵さんと将来的には一緒になるんじゃなかろうかと。
出演の状況から見ても他の選択肢はなさそう。
重子
和彦からの手紙を読んだことで、多少なりとも心の中のわだかまりが解けかかる。
手紙と暢子の御三昧が両方あったから重子の気持ちに響くことになった。
全然おいしくないと言いつつ、箸が止まらない重子。
さて今日のエピソードでは、かつてフォンターナを辞めることになった矢作が再び登場。
どうやら夜からの雰囲気で現れたが、いったい来週にどんなエピソードが持ち越されるんだろう。
来週も波乱含みのストーリー展開。