IWAKURAがどれだけ厳しい状況になるかは昨日のエピソードで大いに納得。
従業員の給料を貯金を切り崩して支払っているようでは、先がどうなるのか見当がつく。
さて、新しい工場を建てたことによって、大きな借金を抱えている会社経営は、
会社を立て直すために銀行が納得できるだけの再建計画が必要になる。
すでに、銀行への借金を猶予してもらっている状態。
銀行がつきつける要求は、まずリストラをすること、さらには抱えている機械を売り払うなどして、会社の規模を縮小すること。
さすがにそこまで要求されると、浩太も苦渋の決断をするしかなかった。
雇っていた製品選別のパートのおばちゃんたちをリストラすることに。
その後釜と言ってはなんだけど、舞が業務を受け継ぐ。
この時代のご時世を考えると、会社勤めをしていた私自身の記憶と被る。
1ヵ月間の工場の収支決算で、とにかく頭を悩ませていた。
売り上げに対して、必要経費がどうしても超過する傾向に。
在庫調整をしたりして、私の勤めていた会社は複数の部門があったので、私の担当する工場から他所の工場へ人材を派遣したりして、気持ちが休まる事はなかったと思う。
それもこれも、収支決算をなんとしても合わせたいがため。
何のために働いているのか?、この頃の会社勤めをしている大勢の社員たちが、自分自身も含めて日本全体に突きつけた巨大な疑問符。
目次
IWAKURA
病院から退院はできたけど、会社経営の厳しいのはそのまま。
この当時、どの職種もそうだけど、経営不振が日本中を席巻していたと思う。
確か、日本航空が経営破綻したのもこの頃のはず。
あの時は、公的資金を注入して破産を回避したと思った。
あれだけ巨大な会社がなくなってしまえば、その影響は計り知れない
しかし、小さな町工場レベルでは、倒産する会社が相次いだと思う。
また、IWAKURAのような工場もあれば、私が所属していた木材会社等もその影響を大きく受けたと思う。
私も、この時代の経営不振を身をもって体験した世代なので、よくわかるけれど、同業他社が次々となくなっていくんだよね。
そして、いつも思っていた、明日は我が身なのかな?
このことを我が身につきつけながら仕事をする悲しみは、味わったものだけがよく知る現実。
リストラ
物語の中では、経理担当が苦渋の決断を社長に迫っていた。
リストラはもちろんのこと、工場の機械売却等、銀行に借金返済を猶予してもらえるような再建計画を示さなければ、倒産の危機が目の前に迫っていると。
浩太は信条としてリストラだけはしたくないと述懐。
経営者としては、従業員を雇い入れた責任がある。
老いも若きも社長にしてみれば、家族同然だと思うのは、いかにも日本人らしい感覚かも。
どうやら、生産工程の周辺部門から少しずつ見直しをするような感じ。
舞の役割
舞は実家に住んでいるので、会社の内情もよく理解できている。
両親が苦しんでいるのを見るにつけ、自分にも手伝えることがあるはずだと。
そして、給料なしでも自分ができる事を手伝わせてくれと。
両親にしてみれば、嬉しい申し入れかもしれないが、それは、しくじればいたずらに苦労を回りに巻散らかすだけのことになる。
舞が担当しようとしているのは、最後の製品の発送部門。
パートの3人のおばちゃんたちが受け持っていたが、その分を会社の家族が肩代わりする感じ。
舞以上に浩太やめぐみの気持ちは辛いに違いない。
給料が払えないので、会社を辞めてくださいなんて、言われる方もたまったものではないが、言う方も針のむしろに座らされる気持ちだろう。
心を鬼以上の残酷なレベルに保てなければ、とてもじゃないがやっていられない。
リーマンショックの影響は、この後の日本経済を完膚なきまでに叩きのめしたと思う。
その後、日本経済が立て直す事はなかっただろう。
確かに1部の大手企業では、景気の良い話も聞こえてはくるが、あくまでも大手だけの話で、末端は生き残るのも厳しいほどの地獄が続いたと思う。
浩太の決断
IWAKURAののような会社の経営者は、驚くほどのストレスを溜めていたと思う。
浩太は会社を始めた頃から、右腕としてそばにいてくれた社員笠巻がいた。
IWAKURAが始まった頃は浩太と笠巻2人だけで会社を切り盛りしていた時代があった。
そのことを思えば、細々とはしていたけど、いい時代だったと振り返ることができる。
ものづくりの原点はそうした事。
さて、今週のエピソードは明日28日分が放送されると年明けまでお休みとなる。
年を越す話がどんな描かれ方をするのか興味は尽きないが、劇的な名誉挽回となるのかどうか、物語を見守る以外になす術は無い。