物語の展開はIWAKURA再生のために何ができるか、それぞれの奮闘努力が描かれる。
舞が父親譲りの腰の低さで必死で勝ち取った注文。
ついに、注文の仕方図面をもらって、いざ作業に取り掛かろうとしたところが。
IWAKURAは、主に特殊ネジの注文を受けて会社が成り立っている。
つまり、注文の内容に応じて金型を作り直したり、さらには製造過程も工夫が必要で通りいっぺんのマニュアルでは、到底おぼつかない。
今回受けた注文は、製造工程から熟練した技術で新たな設計図を作る必要が。
ここで大きな問題。
IWAKURAでは設計担当だったのはなくなった社長浩太と扇にヘッドハンティングされた章だけ。
IWAKURAの今いる社員の中では尾藤が章の後を継いでいるはずだったが、経験の少ない者にとっては明らかに荷の重い仕事となった。
どうしてもうまくいかない。
舞は悩んだ末、章に電話をして助けを求める。
快く引き受けてくれた彰。
かつてのようにIWAKURAで仕事をする章に舞は戻ってほしいと頼んでしまう。
その様子を見ていためぐみのとった行動は?
目次
舞の受けた注文
物語の中で、舞の受けた注文がどれほどのものなのか帰らずに、会社に残っていた社員たち。
図面を見なければ、素人のとってきた注文など😤とタカを括っていたが、実際の図面を見てびっくり。
IWAKURA向きの特殊ネジで注文量もそれなりにありそうな。
この注文を取るために舞は必死で努力を重ねさらには技術力もアピール。
その様子を見ていたカワチ鋲縲がくれた注文だった。
もちろん、見積もり作業が残っているので、本格的な作業の後に注文が確定するのだろう。
ネジを作るための作業手順を設計図と呼ぶが、その設計者が必要になる。
今まではなくなった浩太と扇にヘッドハンティングされた章だけができ得る仕事だった。
章は自分の後任として、尾藤を指名していて、彼に作業方法等を伝授していたらしい。
今回の設計は尾藤が行うことにはなってみたが。
尾藤のチャレンジ
尾藤が覚えている技術力で機械をセットしてネジを作り始めたところが、5万円の金型が早々に破損。
ネジは、一個何円の世界のシロモノ。
簡単に金型が壊れてしまうのではとてもじゃないが仕事にはならない。
そこには、ベテランの職人だけが駆使できる独特の対応力と、様々な技術力が同時進行で駆使されないと、生産工程に入っていけない。
生産ラインに載せることができなければ、注文それ自体が受けられないことになってしまう。
どうしてもこの注文を受けたい舞は、ついに章に電話をすることになった。
設計のことで困っているので、相談に乗って欲しいと。
うめずで待ってますとの伝言。
舞の判断
厳しい状況に追い込まれたときに、誰かの助けがどうしても必要になる。
舞は会社を辞めていった章だけど、彼ならこのトラブルを乗り越えられると判断。
力を貸してほしいと単刀直入にお願いしてみた。
章は今は扇の社員なので、簡単によその会社に出向するわけにもいかないのだが、そんなことを無視してでもどうしても助けて欲しかった。
章もIWAKURAに恩返ししたがっている。
かつて、デラシネで紙飛行機を作った時の思い出が蘇ったのかも。
舞にとっては、この頃からの付き合いだから、気心の知れた家族のような存在。
それは章にとっても同じだったようだ。
章の存在
章は亡くなった浩太に様々な経験を積ませてもらっていた。
物語の中では具体的な作業工程なども紹介されていて、物語の信憑性に花を添えていた気がする。
特殊な製品の加工にはそれなりの経験と対応力がなければ無理なのだと改めて納得させられるかつての仲間たち。
どうやらこれで大量生産するための準備が整ったと言える。
章は時間が経つのも忘れて作業に没頭することができた。
そして、改めてIWAKURA時代を懐かしみ、できることなら戻って仕事をしたいとさえ言ってくれる。
それは、舞が章にお願いとして言い出したことがきっかけに。
めぐみの下した決断
めぐみに重く、のしかかっているのは、何といっても借金。
それさえなければ、今回の注文も、さらには章は再び雇い入れるだけの資金も準備できる。
ここで登場するのが悠人。
悠人に工場の敷地と社屋を買いあげててもらい、IWAKURAはこれからは毎月の賃料を払うと言うもの。
これで借金は全額返済できて、そして余った資金で新しい経営戦略も可能になる。
驚きを隠しきれない社員たち。
息子さんは信用できるのか?
そんな質問も出ていたようだが、めぐみは他に選択肢は無いと明言。
どうやら、今回のエピソードはこれで決まりらしい。
IWAKURA 再生の動きは家族の絆がなし得た共同作業になった。