昨日の最後の場面で寿恵子が布団の中で眠っていた心が描かれた。
何事が起こったのかと心配しそうだがやっぱり思った通りつわりだった。
つわりの症状は人様々でいろんな症状が出るらしい。
一般的に多いのは悪心だろうか。
しかし、気になって少し調べたところ、実にたくさんのバリエーションがあることが。
寿恵子の症状はどうやら眠りづわりと呼ぶもののようだ。
そんなつわりの症状があるのかと思ってみたが、とにかく突然眠たくなってしまうらしい。
そして、そればかりではなく食欲がわかなかったり、吐き気があったりで、体力は著しく消耗する。
妊娠3ヶ月あたりが、ピークのような雰囲気。
さて、寿恵子に何かしてやりたいと思った万太郎は、リクエストに応じる形で軽焼きを作ろうと。
ところが、そう簡単にはいかないよね。
そこにたまたま現れたのが藤丸。
実は、彼の義理のお姉さんが同じようなつわりで苦しんでいることが過去にあって、その時は、じゃがいもの素揚げをよく食べていたと。
要するに、ちょっと分厚いポテトチップだよね。
どうやら何とか食べられるものが見つかった寿恵子。
無事食事が終わった後、長屋の庭先で藤丸を交えて宴会が。
そこでのやりとりが今日の物語のメイン。
十徳長屋の住人おゆうが藤丸の悩みに彼女なりの精魂込めたアドバイスを送る。
目次
寿恵子のリクエスト
そういえば、白梅堂時代、職人の文太が作る軽焼きは絶品だったかも。
何よりも万太郎の大好物だったけど、寿恵子も嫌いではなかったようだ。
懐かしい思い出の味なので、食べてみたいと思ったのだろう。
万太郎の問いかけに寿恵子がリクエストしたのもうなずける。
しかし、作り方のわからない万太郎には到底無理な話。
十徳長屋の人たちにあちこち聞いて回るけど、残念ながら作り方を知っている人はいない。
眠ってばかりで食事をしようとしない寿恵子。
自分の愛する妻のために、なんとかしなければと焦る万太郎。
藤丸の訪問
偶然長屋にやってきた藤丸。
ちょうど万太郎が軽焼きを作ろうとしていたときの話。
しかし事情の説明を受けた藤丸は、そんなお菓子ではなくて、自分の経験に基づいてこれのほうがきっと食べられると勧めてくれたのが手作りのポテトチップス。
藤丸の義姉さんはつわりの時こればっかり食べていたらしい。
要するに、眠いのと食べられない症状がよく似ているんだろうと思う。
手作りポテトチップス
最初は食べるそぶりを見せなかった寿恵子だが、どうやら食べられることがわかって、しかもおいしいとさえ語っていた。
なんやかんやで、1皿分そっくり食べたような。
厚切りのポテトチップスはかなりおいしいと思う。
市販の薄いペラペラのやつは油がいっぱい回っている感じでたくさんは食べられないけど、このタイプのものはある程度食べられるのではなかろうか。
じゃがいも2〜3個食べれば結構お腹にも溜まると思うしね。
藤丸の述懐
十徳長屋ではささやかな宴会が催されていた。
万太郎は下戸なので酒は飲めないが他の人たちはみんないっぱいやってる感じ。
そんな中、藤丸の大学の中での様子が本人から語られる。
彼は、競争原理の働くような研究者にはなりたくないと思っている。
植物を愛でるものとして、藤丸の捉え方はある意味正しいとさえ感じるが、植物学者としてはどうしても部外者のレッテルを貼られてしまうのかも。
学者は、自分の研究結果を世の中に問う勤めがあるだろう。
草花が綺麗だから、かわいいからでは存在意味を持たないのかもしれない。
そして、藤丸は自分なりの結論を導こうとしていた。
それは、大学を辞めてしまうこと。
しかしながら大学を辞めてしまえば親からは勘当され、どこにも居場所を失ってしまう可能性が。
大学には残りたくない、でも親も失いたくない。
どうすればいいんだろうかと万太郎に泣き付いていた。
おゆう
おゆうは自分の体験を語って、藤丸を励ましていた。
彼女は、自分の子供と離れて、今ここで一人暮らししている。
自分の子供を引き取るためには、女手一つで育てなければならない。
もし相手の言う通り子供を残して行けば、子供は裕福で安泰な生活ができる。
今、振り返ってみるとおゆうは子供を残したことが後悔でいっぱいなんだと語っていた。
1人子供を残して出てきたことで、寂しさが募り会いに行きたいけど行けない。
そんな苦しみをいまだに抱き続けると言う。
藤丸の進路も同じ状況だと語っていた。
それは、大学に残っても残らなくても、苦しみは変わらないのだと。
それならば、むしろ、自分が納得できる生き方をさらに一歩すすんで探すべきではないかと。
今日のストーリーはここまでだったけど、藤丸の姿勢はこれからの万太郎の研究生活にも大きく影響しそうな雰囲気。
万太郎は、植物学者として植物の名付け親になりたい夢がある。
そのためには、いやがおうでも競争原理の中で競い合うしかないのだ。
今週のエピソードの落としどころが大いに気になるところ。