第3週が無事終わっておちょやんは朝ドラとしての形を明確に。
物語は大正13年、17歳になった千代ちゃんを取り巻く周りがどんなふうにエピソードに関わってくるのか。
芝居茶屋岡安にお世話になってから8年。
千代ちゃんは今ではお茶子として1人前に仕事をするように。
しかし、来年には年季奉公がいよいよ開ける。
岡安のごりょんさんには自分の将来のことをよく考えるように申し渡されていた。
目次
芝居茶屋岡安と福富
大正13年、この頃はまだラジオやテレビなどの娯楽は無い。
世の中の主な娯楽と言えば、芝居小屋で芝居を見ること、そして茶屋でもてなしを受けること。
映画がやっと世の中に出始めた頃。
この道頓堀の芝居茶屋は岡安と福富がしのぎを削る勢い。
しかしながら、後発の岡安は今や本家の福富をしのぐ勢いで、日々大盛況だった。
そんな中、岡安で8年修行を積んだ千代ちゃんは今では仕事に熟達していて、お茶子としても毎日活躍している。
今週からは俳優たちも全て大人バージョンに変更。
また、時代は世界恐慌のちょっと手前。
きたるべき大きな変化にまだ世の中は対応していない。
そんな変化を目前に控えて千代ちゃんの物語が語られる。
女優高城百合子
ある時ひょんないきさつから高城百合子と偶然ばったり出会ってしまった千代ちゃん。
乞食さん達に余ったお弁当を届けているときに突然現れたユリコさん。
乞食さん達とは8年前に岡安を追い出された時以来のつながり。
あの時はおばあちゃんのハナさんの情報網として機能していたのだが、そのシステムは今は千代ちゃんが受け継いでいるような雰囲気。
さて、
百合子さんは所属している鶴亀株式会社から舞台から映画への転向を言い渡されていた。
舞台女優としての自分の値打ちに大きく満足していた彼女はその申し入れをどうしても受け入れられなくて、逃げ出すことを決め込んだ。
その逃亡の途中に出会ったのが千代ちゃん。
はるか昔舞台袖から見た高城ユリコが目の前にいることで昔を懐かしく思い出す千代ちゃん。
千代ちゃんの読み書きの手本となっていた人形の家の台本をもとににわか仕込みでセリフの読み合わせをしてみる。
その後百合子さんは千代ちゃんに告げる。
いちどきりの人生なんだから自分のやりたいことをやるべきよ
芝居好きの千代ちゃんが初めて自分のやりたいことが何なのかを真剣に考えるきっかけに。
ごりょんさんと俳優早川延四郎
ごりょんさんおシズさんと早川延四郎は20年前、恋仲になりかけた間柄だった。
駆け出しのお茶子さんだったおシズさんは何をやってもうまくいかない。
失敗だらけだった彼女を励まし救ってくれたのは延四郎さん。
彼もまた駆け出しの役者だったのだが、何もできないあんたが少しずつ成長していく姿を見るのは私にとっても励ましだよと。
実はこの言葉はおシズさんを何よりも励ましてくれた一言だったようだ。
やがて2人は意気投合。
2人だけで会おうと言うことに。
それは駆け落ちのような可能性も秘めていたのだが。
直前でおシズさんが約束をすっぽかす 。
それ以来2人は会えずじまい。
20年後、千代ちゃんの必死の説得に応じて延四郎と会う決意をしたおシズさんは、
あってひとことお礼を言いたかったのだ。
あんさんのおかげで今のウチがあります。
本当に感謝してるんだす。
おおきに
その言葉に延四郎も同じ感謝の気持ちを返す。
お互い相手の立場をしっかり理解していたので、決してその時の感情に流される事は無い。
そんな2人の場面が俳優たちの名演に支えられて描かれていた。
20年隔てた叶わぬ恋と感謝の物語
実は、延四郎は重い病を抱えていた。
自分の命がわずかなことをすでに悟っていて、最後にどうしても昔思いを寄せていたおシズさんにお別れを言いたかった。
しかし彼はそんなことをおくびにも出さず、穏やかに別れたのだ。
その時から1ヵ月後、延四郎はなくなることになる。
最後の最後にしっかり騙されたと嘆くおシズさん。
女優篠原涼子の胸に秘めた想いを表現する演技には正直脱帽。
驚くほどの感動を周りに与えたに違いない。
さてそんな大切なエピソードの後、あの百合子さんは映画に向かうことを決心。
千代ちゃんはとうとう年季奉公が開けて晴れて岡安のお茶子さんとして再び活動することになる。
そんな中来週の予告編も含めて突然現れたあの夜逃げした父親テルヲ。
どうやらまた千代ちゃんに付きまとって問題を起こしているような雰囲気。
千代ちゃんはどうやら岡安をやめなければならない羽目に。
このぐうたらな父親の描き方には実は賛否があって、あまりにもひどすぎるのではとの意見は多い。
物語のモデルとなっ浪花千栄子さんが似たような境遇だったらしいのだ。
多分そうしたことをエピソードとして描いている節がある。
さらにあの天海一座が戻ってくるようなことも描かれていたね。
千代ちゃんには波瀾万丈な人生が用意されているらしい。