始まった物語の設定は、昭和31年
振り返られる人はかなりの高齢者。
私は3歳になっていたので、1番古い記憶がこの辺?
さて、星家で「家族のようなもの」として一緒に暮らすようになった寅子と優未。
優未は中学生になり、寅子は裁判官として原爆裁判等の案件を抱えていた。
始まった家族の生活の1ページがなんとも特徴的。
星家は亡くなった朋彦の後妻百合がすべての家族の世話をしていた。
航一をはじめ、朋一やのどかの生活の全般について様々な世話をする。
食事の支度はもちろんのこと、風呂の世話、描かれてはいなかったけど洗濯など全てが百合さんの仕事になっているような。
当然のことながら、ある程度広いと思われる屋敷も掃除を始めとするメンテナンスはすべて彼女の仕事になるんだろうね。
優未が引っ越してくることがわかったときに片付けた部屋があったと語っていたから、家族全員について目配り気配りしているんだろう。
とくに朋一はまるで召使いのようにこき使っているようにも見えた。
のどかも同じ。
びっくりしたのは朝ご飯の時、百合さんが2人の子供に洋食か和食かわざわざ聞いていたこと。
普通の家庭では、ほぼあり得なかったと思う。
私の記憶でも朝ごはんは様々なメニューがあったが、学生時代はギリギリまで寝たので、朝ご飯はほとんど食べずに家を飛び出したような気がする。
そんな中、やりとりを見聞きしていた寅子が持ち前の性格でダメ出しをしてしまう。
始まった一悶着。
ここからがとてもユニークな今日1番の見所。
実際にドラマを見ていただけるとよくわかる。
目次
星家での新生活
期待に胸を膨らませて始まった新生活。
はじまりは穏やかで幸せいっぱいの様子が描かれている。
一番の不安材料は寅子のすぐに意見を言ってしまう危ない性格だろう。
予告編や様々な布石からみても星家には裏がありそうな雰囲気だよね。
やっぱり理由になるのが複雑な家族関係。
星家は家長としての航一と朋一、のどかの2人の子供。
そしてかつての星家の家長朋彦の後妻百合さん。
それに航一の再婚相手寅子と娘優未の2人。
構成人員だけ見たら、それほどのものは感じないがそれぞれの人間関係となれば複雑極まりない。
6人家族だから、この時代としてみれば普通の人数かもしれないが何かが起こる予感は多分誰もが感じる。
星家の家族それぞれ(寅子と優未も含む)
真っ先に感じるのはお姑さんの百合さんが家の家事全般を受け持っていること。
それは百合さん自身の告白の形で語られていた。
航一の亡き妻照子さんに申し訳なくて自分のことをおばあちゃんとかお母さんとか呼ばないでくださいと自らお願いしたらしい。
寅子も優未もその辺のところは全く気にすることなくそのままお母さんおばあちゃんと親しく呼び呼びかける。
喜びいっぱいで涙ぐむほどの百合さん。
見ていて感心したのは優未の健気な行動。
子供なんだから朝は眠くて仕方がないはずなのに
早起きしておばあちゃんの手伝い
今も昔もこんなことを自主的にできる子供なんてかなりの少数派だろうね。
素晴らしいとしか言いようがない。
今日は朋一とのどかの朝の振る舞いの様子も詳しく描かれていた。
私が見ても相当無礼な行動。
全くお手伝いさん代わりに百合さんをこき使っている。
そして寅子は余りのひどさについ口が出てしまった。
いくらなんでもひどいと思ったんだろうね。
ついつい意見を言わなければ気が済まない性格だけど。
この場面の別な意味での面白さは様子を見ていた航一のうろたえた様子。
子供たちの反応はあんなもんだろうね。
そして、状況を正確にきちんと把握できている優未の母親のやっちゃったことへの反応。
思わず両手で顔を覆っていた。
おちょやんに出ていた頃の女の子とは別人のようにも見える。
原爆裁判
原爆裁判は原告被告ともに調整がうまくいかず長引く様子。
特に被告とされた国側の主張は、これは裁判事例として扱うべきことではなく政治の問題なので、告訴状の内容は明らかに見当違いだと。
今までとは少しニュアンスが違ってきているよね。
日本はあらゆる損害賠償権を放棄しているので、今更賠償請求されるのは筋違いだと言いたいんだろうね。
この裁判は、実は三淵さんの亡くなった後も長く続く。
損害賠償こそ認められなかったが、アメリカの戦争責任は厳しく断罪しているところが注目点。
そして90年代に入ってからは特別被災者法が制定され今日に至る。
被爆した被害者たちは法律できちんと治療を受けられるようになった。
もちろん十分なとは言いにくいかもしれないが、様々な人たちの努力尽力によってここまでこぎつけたんだろうと言う事は知っておかねばならない事実だろう。
寅子の後輩と嫁姑問題
今日から登場してきた秋山真理子は、寅子の後輩になる判事補で寅子によくなついているよね。
どうやら結婚しているようでご主人がいて姑と同居しているらしい。
様子が語られていたけど、なんとも絵に描いたような嫁姑のだめな関係。
姑が大嫌いだと語っていた。
明日はここからの続きの物語になる。
様々な問題提起が今日のエピソードの主な内容。