おむすび 信用されないもどかしさ
どうやら物語の筋道が少しずつわかってくるような。
結は姉のことでトラウマを抱えているのは間違いない。
それが至るところで表現されていた。
どうやら結は周りに勝手な解釈をされることが嫌でなるべく関わりを持ちたくないと思っているような。
物語の中にまだ登場してこない姉の歩は、一体どれだけ周りに影響を及ぼしたんだろう。
例えば父親の聖人は姉のことがあって以来、結が同じような行動をとってしまったらどうなるんだろうと気が気じゃない。
それゆえに、どうしても結を厳しく監督するような振る舞いに。
結は高校生にもなって、そんなに親に干渉されたのではたまったものじゃないという思い。
結局結は両親から信用されていないってことになる。
学校では、書道部のクラブ活動がことのほか心を落ち着ける。
無心で筆を運ぶと心穏やかな自分が感じられて、大いに納得。
そんな中、クラブ活動で応援のための横断幕を作ることに。
中心メンバーに抜擢されたのが風見先輩。
書道の実力も充分なものが備わっており、しかも性格もとても穏やかで心配りがどこまでもきめ細やか。
どうやら周りから嫌われるような要素は何もない。
結の交友関係でもう一つの特徴はギャル軍団との付き合い。
どうやら当時流行っていたパラパラダンスの発表会があるような。
ほとんど強制する形で結もメンバーに。
しかし、パラパラダンスを指導する先輩タマッチは結のことが気に入らない。
カリスマギャル歩の妹なんだからと無理難題を言いつけてきた。
そして自分が振り付けする踊りがうまく踊れるようになるまで仲間とは認めないとの事。
要するに信用しないってこと。
結はここへ来て、誰からも信用されない自分に情けなさと反発心を抱く。
一体自分は何のために生きているんだと。

目次
パラパラダンスの練習

ちなみに、パラパラを指導していたタマッチはダンサー志望とのこと。
周りの子たちと違って、踊りそのものにキレがあったように感じたね。
彼女たちの連絡アイテムはガラケーのメールだよね。
残念ながら結は絵文字が苦手で理解できない部分が圧倒的に多い。
そして練習不参加が見込まれたので、信用されずに呼び出し係が1人つくことに。
ここでのやりとりでも結は周りから中途半端な付き合い方しかできていないことをなじられる。
大抵の場合、人は誰かと付き合うときに当たり障りないコミュニケーションを心がける。
それは一生懸命さが前面に出ちゃうとかえって引かれるのでそれとなく距離感を保とうとすること。
当然めんどくさいと感じる人もいるわけで。
何かに没頭する人たちは人とのコミュニケーションが苦手な場合が多いだろう。
結の周りはそんな人たちが多かったかもしれない。
習字をすることで得られる落ち着き

私は物語が始まった頃、風見先輩の振る舞いが気に入らなかった。
多分、イケメンで誰に対しても心優しくまた気配りなど申し分のない好青年。
その彼に下心があるのではと邪推するところが私の感性的には大いに反省すべき点なのかもと。
彼はこの物語で好青年を演じることで、結の心を穏やかに。

今まで全くキャラクターじゃなかった習字をする結。
若い世代なんだから、あらゆることを経験すべきだと思うけどオーバーワークにならないかちょっと心配な点もある。
聖人が心配する娘たち

聖人は長女歩のことでずいぶんと心配したようだ。
友達と出かけると言って朝帰りだったこともあったらしい。
娘が2人いて、長女がそんな素行不良な状態では妹のほうもそうならないように自分がしっかりとしつけするしかない。
親心としては当然かも。
結は姉歩が両親を苦しめたことが許せない。
そして自分は姉のようにはならないと心に決めている。
姉同様ギャルたちも大っ嫌い。

ギャルたちは、自分のポリシーに誇りを持っている

結は周りのことを気にするあまり自分がどんなスタイルで生きるべきかを今ひとつ掌握できてないね。
年齢を考えれば、まだまだ時間をかけて取り組むべきことが山ほど。
結の孤独

結はどうやら誰からも中途半端な付き合い方しかしてもらえていない。
これだけ周りに対して気を遣っていても、どうやら自分はあまり信用されていない。
そのことが悔しいのと悲しいのと。

年齢を考えれば人間関係が不器用なのはやむを得ないと思う。
この時代、様々な社会的な軋轢がいろんな世代に蔓延し始めていた。
子供たちを始めとする若者。
それは学校に通う生徒たちや社会に出て働く者たちも全て。
そして、それよりも上の現役世代と呼ばれる仕事をする人たち。
彼らは皆生きる上でストレスを感じていたと思う。
おむすびは、そういった時代の人間関係が主なテーマになるのでは。
ギャルたちもパラパラダンスも、世の中に対する若者からのメッセージと捉えられる。
物語が語りたいことを読み解くまで私はひたすら苦労している気分。