今週1週間は2016年1月と2011年の震災前後のエピソードが合わせて語られた。
現在(2016年1月)、3度目の気象予報士試験に向けて、亀島にお正月の帰省を兼ねて勉強に励むモネ。
帰ってみたところ、母親亜哉子さんに浮気の噂が。
こっそり母親の後をつけてみたところが、なんと父の親友新次のアルコール依存症の治療のための通院の付き添いをしていた。
そんな中で、新次と耕治の古い歴史が明らかになる。
耕治の初恋の相手が新次の妻美波さんだったこと。
そして、亜哉子さんが耕治に嫁いで亀島にやってきたときに何かと世話を焼いてくれたのが美波さん。
それ以来永浦家と及川家は家族ぐるみの付き合いが。
子供同士も同級生だったので、みんな兄弟姉妹のように仲良く過ごしていた。
そして順風満帆で新しい船が出来上がってこれからと言う時に、あの東北大震災。
震災と津波の爪痕は残された人たちの人生をズタズタに引き裂くことに。
目次
亀島に里帰り
里帰りにあたって縄跳びのロープを手渡されるモネ。
1日3分以上飛ぶと、何か特殊な蛋白が発生して記憶がしっかりと固定されるという。
思いやりに満ちた行動だけど、かなりマニアックでオタク。
いざ故郷に帰ってみると母親の亜哉子さんには浮気疑惑が。
しかしその疑いはすぐに晴れる。
母親が会っていたのは父耕治の親友新次。
彼のアルコール依存症の治療に付き添っていたのだ。
何よりも震災の直後から、ずっと何かと連絡を取り合って手を差し伸べていたらしい。
亜哉子さんにとって新次の妻美波さんは無二の親友だったようだ。
彼女がいてくれて、亀島の暮らしに馴染めたとも言っていたね。
この物語の謎の部分が次々と明らかになっていった今週のエピソード。
耕治、新次、美波さんは実は幼なじみの関係で、昔からそれぞれをよく知る間柄だった。
美波さんは島中の男たちのマドンナだったとも語られていたね。
ちなみにその彼女を射止めたのが新次。
彼にとっても鼻たかだかだったろう。
新次が震災で失ったもの
家族ぐるみの付き合いの中、耕治は新次の新造船の普請に何かと世話を焼いた。
銀行から莫大な借金をする必要があったから。
金融マンとして全力を尽くしてサポートする耕治。
しかし夢と希望の詰まった船は、東北大震災で露と消えた。
物語の中の謎だった部分がこのエピソードで詳しく語られることとなった。
耕治と新次
莫大な借金を残した新次のために、なんとか力になろうとする耕治。
別枠での借金を計画して何とか船を持たせようとする。
しかし、2人には金銭感覚で決定的な差があった。
大雑把でいい加減な感覚の新次と金融マンとしてシビアな感覚の耕治。
地震の後、新次は美波さんを失った傷跡が癒えないまま次の行動に出ようとしてが、どうしても無理があったと言わざるを得ない。
その傷を5年引きずることになる。
5年後の2016年の時の様子。
このときの浅野忠信と息子の永瀬廉の親子のやりとり。
実はこのシーンはそれほどセリフが多かったわけではない。
しかし、浅野忠信の、いい大人が涙を流して壊れていくシーン。
様々な俳優たちの泣くシーンは記憶に残るが、今回のこのシーンも忘れられないものとなる。
周りにいた人たち、とりわけ龍巳じいちゃんが、あまりにも気の毒で見ていられないって表情で顔を背けるところ。
ここでは思わずもらい泣きしてしまったね。
モネと菅波先生
モネが亀島で家族や友達の不幸に激しく動揺していた時、タイミングよくかかってきた菅波先生の電話。
それは3分の縄跳びを、5分にしようと。
はっきりってまるで関係のない話題なので、まともに受け答えができないモネ。
自分は気象予報士になっても誰かの役に立てるとは思っていない。
でも、今はその道に進むしかないのだと。
事情が何もわからないままモネに寄り添う気持ちを表す菅波先生。
やっぱりこの2人は先生と生徒以上の関係だと納得させられるシーンでもあった。
お互い好意を抱いているからこそ、ここまで深く立ち入ることができる。
このシーンの続きは来週描かれることになるが、3度目の気象予報士試験が果たして無事突破できるかどうか。
既に予告編やネタバレ情報も出回っているので、結果はおのずと想像に難くない。
今週はおかえりモネの基本的なコンセプトがしっかりと語られる形になった。
東北大震災。
あの巨大災害の爪痕は今でも人々にくっきりと残る。
そこからどう進んでいくのかが物語の重要なテーマになっている。
主人公や周りの人たちは20歳前後の若い男女。
テーマは驚くほど重厚。
人間模様と描かれるテーマの大きなギャップこそがこの物語の持ち味と言えるのかも。